※1、微妙な現代パラレルです。 2、シンステ、キララクです。 苦手な方は注意。

















ある日のデートで出会った魔王と般若とキモイ人。



こんにちは、俺シン・アスカって言います。

目が合った瞬間から「この子は俺が守る!」と決意を固めてしまった女の子と、現在交際中。

だって普通飴玉貰ったからって怪しいオヤジについて行く女子高生が今時いるか!? その現場を偶然にも見てしまった俺は、彼女を放っては置けないというシスコン根性で燃え上がり、以降何をやるにもあの子に付きっきり。目が離せない。

ん? 何、自分でシスコンだって認めているのかって? あぁ認めてるよっ! 男勝りな女友達に会う度に「おはよう、シスコン」「いやぁねぇ、シスコンったら!」「シスコン、ほら行くわよ!」とまるで「シスコン」という名前が俺の本当の名前だって錯覚しそうになるほど言われてたら、そりゃもう認めなければ俺の体が持たないんでねっ(やけくそ)

んで、話を戻して俺の彼女。その子の名前はステラって言うんだけど、また可愛くてさぁ。

「放っておけない妹」に対する感情が、恋情に変わったのはそう遅くはなかったよなぁ、あはははははははは恥ずかしっ!(赤面)


おっとっと、まぁた話が逸れちまった。で、そのステラだけどさ、ただ今・・・・・・・・・・・・・知らない人に貼り付いちゃってるんだけど、どうすりゃいいんだよ、俺。


そもそも、俺達が今までどこで何をしていたのかと言うと。

定番のデートコースという事で、テーマパークに遊びに来てたんだよな。ちなみに朝の弱いステラの為に昼から来て、もう既に日も沈みかけてる時間帯だったり。

そういや、このテーマパークのマスコットキャラクターは何だっけ。あの、丸い変な物体・・・・。「テヤンディ!」とか「オマエモナー」だの「イテコマスゾワレー」更には「アスランシネー」言ってる物体。・・・・口悪いよな、マスコットキャラクターの割に。ってか製作者の出身地を知りたい。イテコマスゾーって・・・・むしろ極道? いや、シネーって死ね? うわ怖っ!! アスランって誰だっけ、どっかで聞いた事のあるようなないような・・・。


うわまた話がそれちゃったし。

話題はステラだよステラ。なんか俺現実逃避してたみたいだな。うん、だってさ、ステラが張り付いてるその知らない人って言うのが・・・・・・・(たぶん)男なんだもんよ。

彼氏としてちょっと複雑だろ? 俺一瞬口からプラズマ(魂)はみ出ちゃったからな、デロッって。


ってそうこうしている内に、ステラが張り付いてる男の人の隣にいた女の人・・・多分彼女だよなぁ・・・がステラに顔を近づけてきた。

え、もしかして引っ叩かれたりする!? 私の彼氏に手を出さないでよ!! って!? うわぁ、昨日マユが見てた少女漫画そのまんまだな、俺ちょっとドッキドキ★


ってまた現実逃避してる場合じゃねぇし! 慌ててステラを引き剥がそうとしたけど・・・・・・・・・・・・・・ステラ、君どこにそんな力あるの。離れないし。

ってか放そうとステラの脇に腕を入れて引っ張ると、彼女が抱きついている男の人も一緒に引っ張られちまった。なんか可哀相だから止めておこう。

しかし放すにも放せずにステラの脇に手を入れたまま脱力していると、抱きつかれている男の人の彼女っぽい人が、突然くすくす笑い出したんだ。


「くすくす・・・・・・」

「ラクス・・・・・・・・・・。」

すると、男の人がそんな彼女を諌めるように彼女の名前らしき単語を呟いた。


「だってキラ、まるで親亀子亀孫亀みたいですわ。」


親亀子亀孫亀・・・・・あぁ、一匹の亀の上に更に亀が乗って、その更に上にもう一匹乗っているという・・・・・・・・・・・・って確かに今の俺達の格好そのままだし。(90度回転したら)

そう認識してすぐにステラから体を放す。気付けば回りに居た人たち皆くすくす笑ってこっち見てたよ。うわぁ、恥ずかしい・・・・・・(赤面)


思わず引きつった笑みを浮かべてしまった俺に気付いたんだろう。キラと呼ばれた男の人は、苦笑を零してステラに言った。


「ステラ、久しぶりだね。」


そう言いながらステラを自分の体から引き剥がす動きには、何やら慣れというモノを感じる。

ってか、知り合いだったんかい!? ステラの一目ぼれでこんな行動に出たんだったらどうしよう・・・とか考えちゃった俺の馬鹿★

とかなんとか内心で思ってたら、ステラが俺のことを紹介してくれていたらしい。

今度は女の人の方に抱きつきながら、「シンっ!」と言って・・・・うん、それが彼女なりの紹介の仕方なんだ。キラって人もちゃんとわかってるわしくて、「そっか、シン。僕はキラ。よろしくね。」って言ってくれた。

律儀な人だな・・・とその中性的な美貌に思わず頬を染めながら思い、差し出された手を握って手短に自己紹介する。・・・・ってか、そんな事をしちゃう俺もいい加減に律儀なのかも・・・・・。(ガクッ)

一人肩を落としていたら、今度は女の人の方もステラの髪を優しく撫でながら、「わたくしはラクスですわ。よろしくお願いします、シン。」って言ってくれた。その口調に思わず「どこのお譲さまだよ・・・」と思ってしまったが、決して嫌味じゃない上品な感じが好印象だったので、そのまま無難な返事を返しておいた。

どうしよう、なんか雰囲気めちゃくちゃ和み系。すっごいほのぼのしてるし。このまま縁側で茶を飲みながら「今日はいい天気だね〜」とかなんとか言ってっても全然違和感ないような、そんな雰囲気・・・・・・・いや、これ決してジジ臭いとかそんな意味じゃないからなっ! 誤解するなよ!!

でもさ、猫みたいに喉を鳴らしてそうな感じでラクスさんに抱きつくステラ。そんなステラを優しい目で見つつ頭を撫でるラクスさん。彼女達をにこにこしながら見ているキラさん。で、つられて俺も思わず顔の筋肉が弛緩しちゃう訳。和みなんだって、ホント。

あぁ〜俺、なんかこのまま時間が止まっても良いかも〜とか、気分は温泉につかって極楽娯楽な気分だ。うん、なんか俺絶対そこら辺の高校生と感覚が違うんだって思い知らされちゃったよ。悲しいんだか嬉しいんだか・・・。

そんなことを思っていると、不意に俺の優秀な耳が変な音を拾った。

普通のテーマパークにこれでもかという位似つかわしくない雰囲気(とりあえず自覚はある)を壊そうとしているヤツは誰だ。

むかつくなぁ・・・とか思いながらムッとしてると、キラさんが不思議そうに俺を見て「どうしたの?」って聞いてきた。

だから正直に「変な声が聞こえます。なんか・・・“キィィイイイラァァアアアア〜〜〜〜〜・・・・・!!”って。」と言うと、彼と、ラクスさんの動きが傍目からも解る位ピタリと止まった。

それから、不思議そうな顔をしている俺と、ラクスさんから離れたステラの肩を握り、キラさんは言ったのだ。


「・・・・・・・・・・シン、ステラ。いい子だから目を瞑ってようね?」


すみませ〜ん、なんかここに魔王がいま〜す!!

待って、何で!? 俺何かした!? いや、とっさにそう思っても仕方がないと思う訳! だってキラさん、背後に見えるその黒いオーラは何!? ・・・・・いやそれ以上にラクスさん、貴女様の背後に居るその般若は何デスカッ!!?


うううう、恐ろしい・・・・思わずぷるぷる震えてそのオーラに耐えていると、ラクスさんが天使のような笑顔(背後には般若付き)を浮かべて、俺達に向かって言ったのだ。


「大丈夫ですわ、変態が来るので、迎え撃つだけです。」

「うん。いったい何度僕らのデートを邪魔すれば気が済むんだろうね、あのデコは。」


そう言って手を取って見つめ合ってにこにこ笑ってる彼らは美しいよ、ホント! あぁもうこの世の物とは思えない位にな! ・・・・・そう、この世の物とは思えない位・・・・・その、お、恐ろしさが滲み出てて・・・・。




そして、

俺はその後見た光景を、一生忘れることは無いだろう。




だって、突然上から降って来た男の人の腹に見事な蹴りを食らわし、信じられない速さで吹っ飛ぶその男の人の背後にそれ以上の速さで回り込んで、今度は踵落しを決めたキラさん・・・・・素晴らしくカッコいいけど。

その中性的な美貌からは想像できない体術にも驚いたけど、けど・・・・!


お、男の人血ぃ吐いた! ・・・・のに笑ってるぅぅぅうううう!!


鳥肌群生しちゃったよ、ステラも口を押さえて「キモッ」とか言ってる。普段そんなこと言う子じゃないのに、言わせちゃう位アレなんだって・・・・オェ・・・


立ち上がってまたキラさんに向かって行こうとしたその人・・・今度はラクスさんに殺られ・・・・・・・・・・・なぁ、こういうのって何て言うんだっけ。

「アスランシネー」とか言って目からビームを放ってるあの丸い物体はここのマスコットキャラクターだよなぁとか思ったのはまぁ置いておいて、そのビームに足元を焼かれてぴょんぴょん飛び跳ねる状態のこと。

ほら、ビームが直撃しないように足をぴょんぴょんぴょんぴょん・・・・・!!

カーボーイとかそんな感じの映画で見るアレだよ!! 何て言うんだっけなぁ・・・・・!?


そんな風に考え込んでたら、いつの間にか決着がついていたらしい。


「ふふふ、無様だね、アスラン。」


そう言って、綺麗な蹴りを放ったキラさんによって。


うわぁすごいなぁ、男の人飛んでっちゃった。

ステラと一緒に無感動にそれを見送り、キラさんとラクスさんに視線を戻す。


「ふふふ、ラクス、あの阿波踊りは面白かったなぁ・・・・。」

「そうですわね、今度はどんな踊りをさせてあげましょうか・・・・・。」


手を取り合って見つめ合ってにこにこ笑っている彼ら。さっきと同じ光景だけど、今度は達成感に満ち溢れていて恐ろしさは感じない。

爽やかな笑顔を振り撒き、「あ、今日僕の家でご飯食べていかない? ラクス、作ってくれる?」とか「ええ、勿論ですわ。」とかいうお誘いの言葉に頷き、あまりの出来事に固まっている野次馬を見事に無視し、俺達はそのテーマパークから出ていった。




それが、俺のキラさんたちとの出会い。うん、インパクト強すぎて絶対一生忘れられないはず。







ふははははは、楽しかったなぁ・・・。
そしてまさか私がシンステを書くとは思いませんでした。友人がリクエストしてくれなきゃねぇ・・・・。

それはそうと、このお話はフリーです。
お持ち帰り奨励!! 普通にソース見てコピペしちゃってください!!

・・・・・・も、持って帰ってくれる方、いるのかな・・・・?





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